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2026年PFAS飲料水基準|何が変わった?影響と対策を解説

2026.4.13

コラム

2026年4月、PFOS・PFOAが「目標値」から「基準値」へ格上げ

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環境省は2026年4月1日から、PFASのうちPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)およびPFOA(ペルフルオロオクタン酸)について、水道法の「水質基準」として基準値を設定しました。

【水質基準】
対象物質:PFOS・PFOA
基準値:PFOSとPFOAの合算値で50 ng/L

この2つの物質は、これまでの「目標値」から「基準値」へと格上げされました。これにより、水道事業者には定期的な水質検査と、基準を超えた場合の対応が求められます。

また、PFOS・PFOAに加え、その他のPFASについても「要検討項目」が拡充され、複数のPFAS物質のモニタリングが求められています。
対象物質は以下のとおりです。

【要検討項目】
対象物質:
・PFHxS(ペルフルオロヘキサンスルホン酸)
・PFBS(ペルフルオロブタンスルホン酸)
・PFBA(ペルフルオロブタン酸)
・PFPeA(ペルフルオロペンタン酸)
・PFNA(ペルフルオロノナン酸)
・PFHxA(ペルフルオロヘキサン酸)
・PFHpA(ペルフルオロヘプタン酸)
・Gen-X(HFPO-DA)(ヘキサフルオロプロピレンオキシドダイマー酸)

50ナノグラムは極めて微量

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PFASの飲料水基準である50ナノグラムは、10億分の1グラムという極めて微量な濃度です。例えば、25mプールに水を満たした中に、わずか数滴の物質が含まれる程度ともいわれています。

このような低濃度の物質を検出・管理するには、高度な分析技術と安定した処理技術が求められます。
そのため、PFAS対策は難易度が高く、コストにも影響するとされています。

水道水は大丈夫?注意が必要なのは?

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多くの水道水は、すでにPFASの基準値以下であると報告されています。

一方で、井戸水や地下水を利用する施設、専用水道、食品・飲料工場などでは、個別の水質確認や対策の検討が必要となる場合があります。
特に施設内で独自の水源を使用している場合は、定期的なモニタリングが重要です。

各国の規制比較

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各国では、PFAS規制の対象物質の拡大と基準の厳格化が進んでいます。

【米国】
PFOS・PFOA:それぞれ 4.0 ng/L
PFNA・PFHxS・HFPO-DA(GenX):それぞれ 10 ng/L
PFNA・PFHxS・HFPO-DA・PFBS:2種類以上の混合物 ハザード指数1
【EU】
PFOS・PFOAを含む20種類のPFAS:合計 100 ng/L
すべてのPFAS:合計 500 ng/L
(※2026年以降段階的に適用)

日本ではPFOS・PFOAを対象とした基準ですが、EUやアメリカでは複数のPFASを対象とした規制が導入されています。
各国の動向を見ると、PFAS規制はより広い物質群へと拡大していく可能性もあります。

※米国の現政権下では見直しの動きも出ているため、注視が必要です。

EUの規制とアプローチ

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特にEUでは、PFASを特定の物質だけでなく、複数のPFASをまとめて管理する「物質群での規制」が進められています。これは、日本よりも広い範囲のPFASを対象としている点が特徴です。

また、EU各国ではさらに厳しい独自基準が設定されているケースもあります。

【デンマーク】
PFAS4種(PFOS、PFOA、PFNA、PFHxS):合計 2 ng/L
【スウェーデン】
PFAS4種:合計 4 ng/L
PFAS21種:合計 100 ng/L
【ドイツ】
PFAS20種:合計 100 ng/L
(2028年〜)PFAS4種:合計 20 ng/L

このように、EUでは各国がさらに厳しい基準を設けるなど、PFAS規制が急速に強化されています。

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またEUでは、飲料水だけに着目するのではなく、水源地や農地の土壌、食品、生態系まで含め、私たちを取り巻く環境全体のPFAS負荷を低減するアプローチが取られています。

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